光華では以前にタイとミャンマーの国境地帯の難民の状況や、ベトナムの華語教育と台湾の高等教育の交流をご紹介したのに続き、今回は同じく東南アジアのマレーシアから最新の情報をお届けする。長年にわたり、台湾とマレーシアは密接な関係にあり、貿易や文化教育交流は非常に盛んである。そこで、電子商取引や農業技術、イスラム教徒向けビジネス、台湾企業の二代目、芸術エンターテインメントなどの分野で、踏み込んだ取材を行ない、最新の情報を持ち帰った。その豊富な内容を2ヶ月にわたって七つのテーマでご紹介していく。
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東南アジアからの移住者は早くから台湾に根を張り、その二世たちが今さまざまな分野で活躍している。今月の「東南アジアからの風」シリーズでは、映画監督の鄒隆娜、作家の陳又津、ダンス教師の張婉昭の3人に光を当て、その歩んできた道と芸術文化との出会い、そして舞台に立つ姿をご覧いただきたい。強い意志で困難を乗り越えてきた彼女たちの物語は、台湾の新たな力でもある。
「美術と工芸」では古い幹——張耀煌と、新しい枝——黄承遠の2人の作品と人生をご覧いただきたい。それぞれ突き詰めた生命の深さと生活の広がりから素晴らしい作品が生まれ、いずれも東洋の水墨の美を活かして台湾海峡両岸やイタリアのベネチア、ドイツのケルンなどで注目を浴びている。気迫みなぎる豪壮な作品は、それぞれ画壇で高い評価を得ている。
国際合作発展基金会(ICDF)は20年にわたって国際社会でさまざまな支援活動を行なってきた。資金援助や技術協力、人道援助、国際教育訓練などさまざまな分野で高い実績を上げ、国際社会からも高く評価されている。近年はこの分野で女性の活躍が光っている。新たな力が加わり、対外援助に新しい時代が開かれつつある。
先月号の巻頭特集に続き、光華は「旧宅/記念館を訪ねる」をシリーズ化し、今後も歴史に名を残す偉大な人物の旧宅や記念館を訪ねていく。今月は東台湾の宜蘭県にある李栄春文学館をご案内する。文学創作に人生をかけた李栄春の筆跡とともに、その歩みを振り返ってみたい。
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酉年の新春、皆様にとって、そして台湾にとって素晴らしい一年となりますように。