歴史と歳月を経てきた裏通りや家屋に身を置く時、さらにその奥に潜む輝きを覗いてみたくなる。そこには数えきれない物語があるからだ。文物は保存され、建物は修復され、空間は蘇る。それらは自分が胸を張って暮らす土地の新たなランドマークとして光を放つ。「老・旧・古」は感傷ではなく「新生」であり、その美感と質感に心を動かされる。
「華人のいるところ、光華がある」——これまで『光華』は世界各地に取材の足跡を残してきた。今月号の「海外リポート」では、タイ・ミャンマー国境地帯の難民キャンプを取材し、台湾人ボランティアがいかにして現地の人々に寄り添ってきたかをお伝えする。貧しく、物資は乏しく、衛生状態も悪い彼の地で、台湾からの愛と思いやりが広がっている。
過去40年を一度に振り返るのは難しいものだが、「光華」を通して振り返れば、それぞれの時代の記憶が鮮やかによみがえる。創刊40年を迎えた今、「光華」はその使命を改めて自覚することとなった。これまでの40年、「光華」が伝えてきたあれこれは、すべて記念すべきマイルストーンであり、これからもそれは変わらない。
40年は瞬く間に過ぎていく。これからも「光華」はこの大地とともに人々の心をとらえ、伝えていく。